20年近く経った今でもふと思い出すことがあります。
小学生の時分、ティーン向けのホラー小説を読んでいた時のこと。
主人公は命を狙われており、同じく命を狙われている青年・洋と出会い仲良くなります。
しかし物語も終盤に差し掛かろうかというところで、
洋は主人公の目の前で捕まってしまうのです。
そこで主人公は声を震わせて必死に洋の名前を呼びます。
「ひ、ひ、洋!」
・・・そこで私は衝撃を受けました。
青年の名前は「洋(ヨウ)」じゃなかったのか、と。
そう、彼の名前は「洋(ヒロシ)」だったのです。
私の頭の中で今まで主人公と行動を共にしていたのはヨウ。
突然現れたヒロシなる存在に脳が混乱し、
その後に名前が出る度に「ヨウじゃなくてヒロシ」と
短いけれども確実に思考時間が生まれてしまいました(笑)
こういうことって小説を読んでいると往々にして起こりますよね。
最近は、読み方は普通だけど綴りが読めない名前が増えてきている気がするので、
小説の登場人物の名前もそんな風に移り変わっていくのでしょうか。
読みづらい名前って小説においてはノイズなのであまり好きではないですが、
現実社会で出会う分には特に何も感じません。
一発で変換されないのでフォーマルな場でのメールのやりとりが
やや手間に感じるくらいでしょうか。
例に挙げた「洋」は「ヨウ」の方が勝手にしっくり来ただけで
別に読みづらくもないんですけど、
個人的には、名前ってキャラクター性にもつながる部分なので、
途中で間違いに気が付くと人物像がぶれてしまう感じがして、
どうにかならんもんかと勝手に悩んでいます(笑)
その点、海外小説はカタカナ表記なので間違いようもないですが、
逆に見慣れない名前は目滑りするケースが頻発し、
終盤にきて読み間違いに気付くこともあったりなかったり。。。
名前の読み仮名問題、今後も付き合っていくことになりそうです。