映画館で観るなら断然一人で観る派(むしろ誰かと観たくないまである)のですが、
家で観るなら何人いても特に気になりません。
大学生の夏休みに田舎の方にある友人宅でお泊り会をした時、
近所にTSUTAYAしかなかったがあったので、
「観たい映画を5分で選んで、じゃんけんで勝った人の映画を観る」
という突発イベントが開催されました。
田舎のTSUTAYAって何故かめちゃくちゃ広いので、
全部は見られないと苦手な人のいるホラーの棚は諦め、
友人達のいない棚の中から確か「ジュラシックパーク」あたりを選んだ気がするのですが、
じゃんけんで負けたので「カーズ」を借りることに。
まあ、結果としては全然頭に入ってこなかったんですけれども。
カーズはセリフ量が多くて速いので、
お酒が入っていたこともあり、ながら見に向きませんでした(笑)
話が逸れてしまいましたが、
今回巡るのはながら見に全く向かないこの映画!
『メメント(2000) 』
◆あらすじ◆
妻を目の前で殺害され、自身も襲われたレナードは
その後遺症で事件以降の記憶が10分ごとに消えてしまう体になった。
それでも妻を殺した犯人に復讐しようと、
警察官のテディの協力のもと、独自に犯人を追っていた。
新しい事実が浮かび上がる度、忘れないよう体にタトゥーを刻み、
証拠はポラロイドに撮りその裏にメモを残していく。
犯人の名前は「ジョン・G」。
そのキーワードと自身に刻まれたタトゥーを頼りに犯人を捜し続け、復讐は続いていく。
じゃんけんの話題が出たので、
後出しじゃんけん的ギミックが随一のこちらの作品を選びました。
後出しじゃんけんっていうのは勝手に言っているだけなのですが、
要はそれまで観ていたストーリーの軸をひっくり返す要素が
両視点から交互に提示される系のやつです。
“どんでん返し”は見えていた世界が上書きされる感じですが、
これは過程が上書きされていく感じで結果は変わりません。
本作では「主人公も知らないことだから観客も知りようがない」
という当たり前の事象を逆手に取った構成になっていて、
観ていくうちに、実は「観客は知っていた」ことが分かってきます。
ながら見に向かない理由はここですね(笑)
記憶が10分しか持たない主人公のように、
自分が観た内容と次のシーンで何かが違和感。
“さっき見たのこんなだったっけ?”
これを繰り返しながら最後まで観て、
登場人物の狂気に背筋がゾッと粟立ちました。
詳しく語りたいけど!どれもネタバレになってしまうので割愛。
前知識なしに観てほしい作品なので気になっても調べないで
ぜひ映画を観てみてください。