今回は超難問クイズに挑戦。
なんと正答率は5%とのこと!(自分は惨敗しました笑)
問題)
ABそれぞれに「連続する2つの数字(正の整数)のうちどちらか」が与えられます。
二人には互いの数字を伏せた上で、上の情報だけ共有されました。
たとえばAが20、Bが21だとすると、
Aは「Bの数字は19か21」ということしか分からない。
Bも「Aの数字は20か22」ということしか分からない。
条件
・AとBは互いにコミュニケーションを取れない。
・ゲームが始まる前に戦略を練ることはできない。
・ゲーム開始から1分経過するごとに(毎分)鐘が鳴る。
鐘が鳴ったら出来ることは、
「相手の数字を推測して答える」
「沈黙したまま待機する」 のどちらか。
勝利条件
どちらかが1回でも「相手の数字を推測して答える」行為を行った時点でゲーム終了。
相手の数字を当てることができれば勝ち、間違えれば負け。
さて、二人がこのゲームに勝つために行う最適行動とは?
ただし、二人とも完璧に論理的な思考をするものとする。
どう考えても運で戦うしかなくない・・・?
と、思ったのですが、なんとこれにも必勝法があるようです。
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解説)
さっそく回答を伝えてしまいますね。
【小さい方の数字を与えられた方が、
「自分の数字の回数」分の鐘が鳴った瞬間に相手の数字を言い当てる】
実は数字が配られた時点で勝敗は決していたわけです。
なぜそうなるのかは以下に解説します。
まず前提ですが、問題文にある通り、
与えられる数字は「連続する2つの正の整数のうち、いずれか」。
二人に共通して、自分の数字をNとすると、
相手の数字が「N-1」か「N+1」ということしか分かりません。
ポイントは4つ。
「二人が完璧に論理的である」という点。
「与えられる2つの数字が連続する正の整数である」という点。
「正解/不正解に関わらずどちらかが発言した時点でゲームが終了する」という点。
「1分ごとに鐘が鳴って回答が出来る」という要素が存在する点。
え、鐘が鳴ることに何の意味が?
そう思ったのは私だけじゃないはず笑
論理クイズを解くようになって身に付いた視点。
それは極端な例を考えていくこと。
今回だと、相手の数字が自分の数字に対して「±1」にならない場合が存在しますよね。
そう、どちらかが「1」を与えられた場合です。
Aが「1」を与えられたと仮定してみましょう。
Aの思考としては「0は正の整数ではない」ので
「Bの数字は2」だとすぐに分かるはず。
となると、Aはゲーム開始後一番初めの鐘、
1分後の鐘が鳴ると同時にBの数字が「2」であると宣言しゲームに勝利します。
この時「2」を与えられていたBはといえば、
1回目の鐘が鳴った時点では相手の数字を把握することはできません。
つまりBの負けです。
では次の段階へ進みましょう!
次に、Aが2、Bが3を与えられていた場合はどうなるでしょうか。
Aは「Bの数字が1か3か」で悩みます。
このまま答えたら勝率50%の賭けになるので、
Aは1回目の鐘が鳴っても沈黙を保ちますよね。
ここで賢い皆さんなら『1回目の鐘が鳴ってもゲームが終了しない=Bは1じゃない』ということにお気づきのはず。
だって「1」であれば最初の鐘で答えられるのですから。
これでAは、2回目の鐘が鳴った時に「Bの数字は3である」と宣言して勝利確定です。
この作業を延々と繰り返していけば、
相手がN回目までにこちらの数字を言い当てられないのであれば、
相手の数字が「N+1」だと確信できるのです。
今までで一番長い解説となりましたが、どうでしょう、スッキリできましたか?
久しぶりに整数・自然数・絶対数の定義を復習しました。
時々はこういう問題も面白いですね。