
この映画探訪を書くにあたって、主観が入りすぎないよう
ざっとレビューや考察・解説に目を通すのですが、
今まで読んだ中で一番「自分の知識が足らん」と思ったのは
『君の名前で僕を呼んで』の考察(解説?)です。
この映画を観た方は、ぜひ検索してみてください。
当時の社会情勢や主人公たちの環境、芸術や哲学のエッセンスと
そのメインとは別の細部に落とし込まれる広がりに、
もう、お見逸れしましたって感じでした。
直接的な描写は少ないものの同性同士の恋愛を描いているせいか、
色眼鏡で見られがちなのが非常に惜しい作品。
(役者の不祥事で続編も立ち消えになりましたが・・・)
内容もさることながら役者と情景のシナジーが生み出す
美しさには目を見張るものがあるので、
雰囲気のある映画が好きな人にはぜひ見てほしい作品です。
と、ここまで紹介しておいて今回巡るのは別の作品。
『シーズ・オール・ザット:SHE‘S ALL THAT (1999) 』
『君の名前で僕を呼んで』のティモシー・シャラメ然り、
あのティーン特有のアンバランスさがとても好きです笑
◆あらすじ◆
文武両道で生徒会長も務めるザックは学校一の人気者。
にもかかわらず、卒業が目前に迫ったある日、
チアリーダーの彼女にフラれてしまい、
プロムへのぼっち参加に危機感を募らせていた。
そんな時、落ち込むザックに友人は賭けを持ち掛ける。
「学校一冴えない女の子をプロムクイーンに出来るか」
ザックはその賭けに乗り“学校一冴えない女の子”ことレイニーをターゲットに決めた。
地味な美術部員の彼女をあの手この手で誘うも、
気を引こうと彼女にちょっかいをかけるほどに、
むしろ嫌われていってしまう始末。
そんな中、予行演習にと招待したパーティーで
メイクアップしたレイニーの姿を見てザックは言葉を失う。
その場の全員の目を引くほど綺麗になったレイニーは、
ザックの目には一層輝いて見えて―――。
ダサい女の子がメガネを外すと実は美少女で…、という
お決まりの少女漫画的展開ではありますが、
胸キュン青春ムービーは王道でいいじゃないかと。
数年前に配信限定で男女逆転版にリメイクされていますが、
何となく役者の魅力不足で、She’s All Thatが好きな方が
期待して観るとちょっと残念に思うかもしれません。
異文化なので想像するしかないプロムですが、
生まれ変わったらプロムに参加してみたいなと時々思います。
参加するというより、それまでのドキドキを味わってみたいというか。
内容は『THE 王道』といった感じですが、
如何せんヒロインが可愛いので、
んなわけあるかい!とならずに少女漫画を読んでいるような感覚で観られます笑
あとは主題歌「kiss me」が絶妙に甘酸っぱく、
ちょうど今ぐらいの爽やかな季節に観たくなる余韻が心地良い映画でした!