BLOGに載せる写真を探していた時に、目に付いたのがこちら。
ピエロ…、道化師?
そもそも二つの違いって何だ?と思い調べてみました。
逸話や俗説も多かったので、真実のみが書かれているわけではありませんので悪しからず。
流し見程度に楽しんでいただければと思います。
まずピエロと言われて思い浮かぶのは、
赤い鼻をしたカラフルな格好の、大道芸をやっているような彼だと思うのですが、
正しく言うとそれは「クラウン」と呼ばれるもので、ピエロではないのだそうです。
クラウンはサーカス団などで演目間のつなぎや進行役として、
おどけた動きで観客を笑わせるエンターテイナー。
クラウンの名は自称していたもののようです。
一方「ピエロ」は、笑いよりも悲哀の色が強く、
終始無言でパントマイムなどの芸を見せて、
馬鹿なふりをして笑われるのが仕事。
悲しみを表す涙を敢えて顔にペイントしているのが特徴です。
カラフルな服装をしていない場合が多く、
二面性のある仄暗いイメージがあるのはピエロの方。
こちらは、とある劇団の道化師の個人名が由来とのこと。
「笑わせる」と「笑われる」。
一文字違うだけですが、実際はかなり毛色が異なるこの二つ。
はてさて、初めの画像の彼はどっちの道化師なのでしょうか。
ところがどっこい、実は、彼はまた別のジャンルの道化師なのです。
彼はモデルがはっきりした道化師で、
スタンチク*と呼ばれた15世紀のポーランドの宮廷道化師でした。
(*本名スタニスワフの愛称で「スタニスワフちゃん」の意)
宮廷道化師って何ぞや。というのを簡単に説明すると、
その名の通り宮廷に召し抱えられていた道化師のことです。
主な仕事は笑われること・・・かと思いきや、
彼らの仕事は主を楽しませ、そして批判することでした。
主に対する非礼な言動を許容されており、
政治や世間の話題を上手く盛り込んだ軽妙なジョークで笑わせ、
皮肉の籠ったジョークで王の政治を批判する。
ある意味で宮廷内のバランサー。
*あくまで一例なので全てがそうというわけではありません
スタンチクは知性あふれる人物で、
政治哲学分野に造詣が深く、彼の鋭い切り返しは周囲が目を見張るほど。
宮廷内外に広く影響力を持っていたと言われています。
何よりこの格好、見覚えある方も多いんじゃないでしょうか。
思い出してみてください。
絶対一度は触ったことのある、あのカードゲーム。
・・・そう、トランプです。
キング、クイーン、ジャック、そして【ジョーカー】。
幼少期からずっと「ジョーカーって誰なんだ、何なんだ」と思っていたわけですが、
ここでピンときました。
権力にも市民にも属さず、心情(つまり社会に属する人間としての立ち位置)を除いた視点から、両者の切り札にもなり得る存在。
そしてその役割は『ジョーク』を通して果たされる。
つまり『ジョーカー』なんですよ。
という勝手な考察は置いといて。実際の由来は不明とのことです。
嘘雑学なので騙されないようご注意ください(笑)
知っていると格好がつくかもしれない(つかない)
意外と奥が深い道化師のお話でした。