2021/08/25
オススメの本その30『コンビニ人間/村田沙耶香 著』【CAD 派遣 求人 アルファコーポレーション・ALNET】
普通の意味を問われるお話
少しずつましになってきましたが、まだまだ暑い日が続いていますね。
あまりにも暑いと帰宅途中に特に買いたいものがあるわけでもないのに、
セーブポイントの如く冷房の効いたコンビニに立ち寄ってしまう癖があります 笑
さて、今回はそんなコンビニが出てくる本を紹介します。
◆コンビニ人間/村田沙耶香 著
2016年発行の小説作品です。第155回芥川賞を受賞しています。
~あらすじ~
主人公はコンビニバイト歴18年、恋愛経験のない古倉恵子という36歳の女性。
幼い頃から周囲の人々から浮き気味で、「普通」でいることを求められてきました。
そんな古倉が「普通」でいるために始めたのが、コンビニのアルバイト。
マニュアル通りに動けば社会の一員として認められるのだと、
コンビニで働くことで安心感や充実感のようなものを得ていたのですが、
バイト先のコンビニに婚活目的の新入りの男性・白羽が現れます。
ふたりはひょんなことから同居生活を送ることになるのですが……。
作中における「普通」とは、30代女性ならば結婚していたらパート勤務、
独身なら会社員として働いている、というような描かれ方をされています。
作中で言うところの「普通」からは外れている主人公にどのような印象を持つかで、
感想が人によって大きく変わってくる気がしました。
最後の展開がハッピーエンドなのかバッドエンドなのかも、
読者の価値観次第で見方が変わりそうなところが面白かったです。
そこまで長いお話ではないので、さらっと読めるのではないかと思います。
興味があったらぜひ手に取ってみてください。