YouTubeやらのリスティング広告を見るに
私のことをアイドル好きのおじさんだと
認識しているんじゃないかなと思っていたのですが、
最近になって進研ゼミのCMや学割の案内一色になりました。
何を検索した結果なのかはわかりませんが、
いきなり若返りを味わったというどうでもいい話です。
雑談はこれくらいにしておいて、今回は
“名前は知っていたけど観たことのなかった映画”を
この間ついに観たので、それについてお話します!
その名も
『パーフェクトワールド(1993)』
脱獄犯と人質になった少年の奇妙な絆を描いた物語です。
◆あらすじ◆
刑務所から脱獄したブッチは相棒と共に
8歳の少年フィリップを人質に取って逃走していた。
道中、フィリップを襲おうとした相棒を殺害したブッチに
亡き父の面影を重ね始めるフィリップ。
新興宗教の熱心な信者である母親の影響で、
ハロウィンもクリスマスも誕生日もなかったせいか、
やりたいことを自分で決められる逃走劇は
色々なドキドキとハラハラが詰まっていて、
次第に二人の間には奇妙な絆が芽生え始める。
警察も受刑者逃亡に黙ってはおらず、警察の威信にかけてブッチを追い詰めるが、ギリギリのところですり抜けられてしまっていた。
犯人と人質のいびつな逃走劇の行きつく先は
完璧な世界か、それとも理不尽な現実か・・・。
ということで、世代的に外れていて観たことのなかった映画の一つになります。
もっと古いものは名作として語られますが、
なんというか、名作というには現役感があるけれども、
注目作というには年季が入りすぎている感じ。
クリント・イーストウッド監督作品で、
自身も登場しつつ主演はケビン・コスナー。
一昔前でいうちょい悪オヤジな人懐っこさもある一方で
一度着火すると手におえない狂気が見事に馴染んでいます。
父親の不在や抑圧された環境で育ったところなど、
共通点の多いブッチとフィリップですが、
お互いが手を引きあって導いているような、導かれているような。
そんな精神的に対等な関係性が、後半に行くにつれて深まっていくので尚更ラストがぐさりと来ます。
あの場面でフィリップが取った行動は、
自分を救ってくれたブッチの行為と同じで
救済の気持ちも無意識にあったのかなぁなんて考えては
何とも言えないラストに胸がギュッとなりました。
観終わってみると、悲しいでも切ないでもない涙が
心を洗い流してくれるような、
どこか温かさのある作品だったかなと思います。